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『方舟』このタイトルからどんなことを想像しますか?
byまちだまおこんにちは、日記がだいぶご無沙汰になってしまいました。
実は2023年から1か月に2冊を目標に読書を始めており、
せっかくなのでオススメ作品の感想を書きたいと思います!
完全に自己満足のためスルーしてもらって構いません笑
※あくまで個人的感想です。つたない語彙ですがご容赦ください。
ネタバレ要素は少なめにレビューしていきたいと思います。
記念すべき第一作品目は
『方 舟』
★INDEX★
・書誌情報
・町田主観のあらすじ
・個人的感想
■書誌情報
著者:夕木春央 出版:講談社 項数:304ページ
受賞歴:本格ミステリ・ベスト10 2023国内ランキング(原書房)第2位
このミステリーがすごい!2023年版 国内編(宝島社)第4位
ミステリが読みたい!2023年版 国内篇(早川書房)第6位
ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR2022小説部門(KADOKAWA)第7位 等
■あらすじ
軽い気持ちで山中の地下建築に向かった9人の登場人物。
しかし地下建築に入ると地震が起こり入口が岩でふさがれてしまいます。
おまけに地震のせいで地下水が流入し始め、このままでは地下建築もろとも全員水没!
しかし、だれか一人が犠牲になって地下建築に残り仕掛けを起動させれば
残りの全員は助かる・・・!
そんな矢先に殺人事件が起こります。
一人地下建築に残される犠牲はその犯人がなるべき、と判断し
タイムリミット付きの犯人探しが始まりました。
■感想
方舟(はこぶね)と聞くとノアの方舟を思い浮かべると思いますが、
そんな救済的な話ではありません。
暗い地下建築の中で、食糧もギリギリ、犯人が誰かもわからない、
誰を信じたらいいのかわからない、だけど水は刻一刻とこちらに向かってくる、、
そんな恐怖と不安と焦りが読んでいる間ずーーっと付きまとってきます。
本当に暗い、、読んでいるこちらもどよんとした気持ちになります。
しかも割と長い。300ページ近くあり、ほとんど暗い。
ですが諦めずに犯人探しをする者もいて、数少ない物証からトリックを暴いていきます。
限られた空間でそんな犯行を実行する犯人もすごい。
そしてそれを推理しちゃう人もすごい。
登場人物のうちだれか一人が犠牲にならなければいけない、
けど殺人犯がみんなを逃がすために素直に残るのか?
全滅か、だれかが生贄になるのか、、
どのみちバッドエンドが待ち構えてるとわかっていても読み進めてしまう好奇心。
そして迎えるラストが衝撃すぎて、読み終わってもしばらく呆然としてしまいました。
読みながら「うわぁぁぁああ」と声に出してしまうほどです。
それはまるで登山と似ていて、
長く険しい道のりを進んだ先にたどり着いた頂上の絶景を目にしたときの
「うわぁぁぁああ」と叫びたくなるほどの感情の爆発。
「うわぁぁぁああ」に込められた感情は全く異なるものですが。
長くなりましたが昨年読んだ中で一番のオススメ作品でした!
また気が向いたら感想シリーズ続けます